指輪

未だ精神的にも自立していない男女がいた
お金は乏しい
お互いを分かち合えるのにも
随分言い争いもした
結婚という一生に一度の記念日なのに
夢は無くなりかけていた
<貧しい>という理由…
憧れも夢見る少女の姿も
消え失せあきらめかけた時
路端で売っている
シルバーの指輪を買ってくれた
その時の嬉しさは人一倍だった
そして価値観も変わった
何年かして名のある宝石店で
指輪を買ってもらった
「お互いの名前/記念日」を入れて
以前のは「箱」に入れて…
先日その箱を開けた
2つの指輪が仲良く並んであった
色も変色し形も変形していた姿ではあったが
あれが私達の原点
あれが結婚指輪・・・
一生忘れない結婚指輪!